Thursday, September 16, 2010

『バルーカス族の王ルーカス』ルイス・アダミック著

 
 
日本語版 : 「バルーカス族の王 ルーカス」
 
LUCAS, KING OF THE BALUCAS
by Louis Adamic (Los Angeles: Arthur Whipple, 1935)
 
「序文」 ――  スロヴェニア共和国のカルデリ大学(現リュブリャナ大学)教授で国際的な建築学者ティネ・クレント(Dr.Tine  Kurent)
 
「解説」 ―― ラトガーズ大学教授ヘンリーA・クリスチャン(Dr.Henry Christian)によるスロヴェニア語版『バルーカス族の王ルーカス』。
 
 
 
 
         準備中
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
以下は
スロヴェニア語版 『バルーカス族の王ルーカス』

: Lucas, Krali Balukov (Ljubljana : Presernovadruzba, 1986)
  スロヴェニア共和国のカルデリ大学(現リュブリャナ大学)教授で、国際的な建築学者ティネ・クレント(Dr.Tine  Kurent)による翻訳


序文

 半世紀前、スロヴェニア共和国生まれのアメリカ作家、ルイス・アダミックは、ルーカス王についての物語を著しました。第一次世界大戦後、アダミックは-アメリカでした-復員と同時に「...アメリカ全土をはじめメキシコ...ハワイ、フィリピンそして極東...全世界を放浪した」と、のちにスロヴェニアに帰郷した折に妹のトンチカに語っていました。

 黒人の先住民族と白人の新来者についてのこのコンラッド風の物語が書かれたのは、ちょうどその頃でしたが、しかし南太平洋諸島のエキゾティックな雰囲気の下で、あたかも〈トムリンソン、マクフィ、W・H・ハドソン、カベル、メンケン〉などの作家によって書かれているような感じをうけます。そういうわけで彼自身友人の大好きな作家として彼らの名前を挙げているのでしょう。自らの分身であるウェーバーの中に、アダミックは心理的、肉体的な自画像を描いています。

 ルーカス王についての物語は、さまざまなレベルの読みが可能ですし、いまだにタイムリーです。なぜなら、飢えたる南部と豊かな北部の関係は、日ごとに緊張感を増しているからです。発展の遅れた第三世界に対して先進国によって与えられる援助の不足と無駄は、いっそう明らかになっています。

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